SUSTAINABILITY

ENSURING OCCUPATIONAL SAFETY AND HEALTH労働安全衛生の確保

安全マネジメント

安全方針

当社は、「技術の錬磨から究極の安全へ」の安全理念のもと、安全最優先の企業風土を構築するための施策を定め、全社一丸となって実施しています。2023年度は、「墜落災害の防止」「重機・クレーン災害の防止」「第三者災害の防止」「鉄道工事事故の防止」「交通事故の防止」「埋設管・ケーブル損傷事故の防止」を重点目標として取り組みました。

労働安全衛生マネジメントシステム

当社は、自主的な安全衛生活動を継続的に推進し、作業所における労働災害や工事事故の潜在的な危険性を低減するとともに、労働者の健康増進と快適な職場環境の形成に努め、安全衛生水準の向上に資することを目的として労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS:ISO45001 2022年2月新規登録)を運用しています。定期的に内部監査を実施し、部門ごとにPDCAサイクルを回し、継続的に改善しています。

労働安全衛生マネジメントシステム

鉄道工事安全マネジメントシステム

当社は、鉄道工事におけるトップランナーであり続けるために「鉄道工事安全マネジメントシステム」を運用しています。これは、当社の「鉄道工事安全方針」に則り、鉄道工事の安全性の向上と鉄道工事事故防止のための安全管理上遂行すべき施策を立て、確実に実施する取り組みです。具体的には、年度ごとに過去の事故の再発防止策を組み込んだ「鉄道工事安全重点施策」を定め、PDCAサイクルを回しています。

安全を担う人づくり

当社では、入社5年次の土木、建築、事務職、全ての社員を対象に、安全に関する実践教育を通して基礎知識の習得を目的とした、安全基礎研修を実施しています。6か月間の研修では、安全通信教育や現場パトロールへの参加、安全会議への出席、外部講習の受講、レポートの提出などを行い、若手社員の安全レベルの向上に取り組みます。2023年度の研修には80名(通期)が参加しました。

実践教育

外国人作業員向けに安全教育ビデオをベトナム語で制作

当社は、海外工事における鉄建安全スタイルの構築と浸透を図るため、「海外工事セ-フティマニュアル」を作成し、展開しています。OJTを推進するために制作した安全教育ビデオを、英語版とベトナム語版のビデオ教材に編集し直し、海外工事作業所での利用を促進しています。また、国内の外国人労働者への新規入場者教育資料としても展開しています。

安全教育ビデオをベトナム語で制作

ヒューマンエラー防止のための技術開発

鉄道工事における立入禁止エリアへの侵入検知システム

鉄道工事で夜間線路内へ作業員や工事用車両が立ち入る場合は立入許可手続きをしますが、ヒューマンエラーにより立入許可前に線路内へ誤進入するリスクがありました。そこで当社は点群データ解析システムで機械的に監視を行うことを可能にしました。本システムは「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」を鉄道工事に活用できるよう改良し、誤って線路内に立ち入った人や工事用車両をリアルタイムで検知します。今後は誤進入の際のアラート発報システムを標準化し、夜間線路内へ立ち入りが必要な工事のさらなる安全性向上を図っていきます。

データ解析システム

安全教育訓練

建設技術総合センターでの教育訓練

千葉県成田市にある建設技術総合センターには、約150mの複線軌道(実習線)や、対面式の駅のホーム、踏切、さらに工事状況再現エリア、軌道変状再現エリアなど、実物と同じ鉄道設備を設置しています。この施設では、実際の鉄道施設と同じ設備で研修・訓練を行うことができ、机上の知識だけでは得られない安全のノウハウを体感習得し、万が一の際に対応できる能力を磨くことができます。また、屋内研修設備として、当社がこれまでに起こした事故から得た教訓を風化させることなく、次代へ引き継ぐために「事故の情報展示館」と「川崎駅構内列車脱線事故の展示館」を設置しています。ここでは当社グループの社員教育だけでなく、鉄道工事に携わる他の建設会社や鉄道事業者、設計コンサルタント会社の方々などを対象にさまざまな研修を行っています。

複線軌道での安全教育
建設技術総合センター内に設定された複線軌道での安全教育
事故の情報展示館
事故の情報展示館