SUSTAINABILITY

TECHNOLOGY DEVELOPMENT USEFUL
FOR ENVIRONMENTAL PROTECTION
環境保全に役立つ技術開発

環境技術の開発/環境技術への取り組み

環境配慮型BFコンクリートの適用推進

セメントの一部を、産業副産物を有効利用した高炉スラグ微粉末に置換することで、材料由来のCO₂排出量を削減した「環境配慮型BFコンクリート CELBIC(セルビック)」を当社を含むゼネコン13社で開発し、現場への適用を進めています。千葉県成田市にある建設技術総合センター内の実験棟建替え工事では、土間コンクリートにCELBICを適用し、当初予定のコンクリートと比べて57.2%減となる約35tのCO₂排出量削減に貢献しました。現在はCELBICのさらなる適用範囲の拡大に向けて技術開発に取り組んでいます。

環境配慮型BFコンクリート

小型木質バイオマスガス化発電装置の実証実験開始

当社はDOWAサーモテック(株)と共同で小型木質バイオマスガス化発電装置の開発に取り組んでいます。この装置は、木材を半炭化してガス化することで、これまで未利用あるいは廃棄されていた林地残材やダム流木、果樹剪定枝等を燃料として利用でき、地域で発生する資材を使用した地産地消型の発電と熱供給が可能となります。この装置の実用化を図るため、2022年5月より実証実験を開始しました。この実証実験により事業スキームを確実にし、「地域に根づく発電」を目的に、SDGs、サステナビリティに根ざした事業展開をめざしていきます。

バイオマスガス化発電装置

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)

Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは、建物の運用段階でのエネルギー消費量を、「省エネ」と再生可能エネルギーなどによる「創エネ」を組み合わせて削減し、限りなくゼロにするものです。
当社では、2020年4月に千葉県成田市にある建設技術総合センターの施工実験棟の建て替えに際し、ZEBでの取り組みを行いました。LED照明などの採用で消費エネルギーを極力減らし、削減しきれない分を太陽光発電システムの創エネでカバーしたことで一次エネルギー消費量はゼロとなっています。設計受注する建築物のうちZEBの占める割合を2025年度には、50%以上を目標としています。

新実験棟は旧棟の1.5倍ほどの面積があり、屋内で実物大レベルの各種施工実験やコンクリート打設実験などが行えます。そのため、需要拡大が見込まれる大規模更新工事などへの対応はもちろん、生産性の向上をもたらす新たな施工技術の開発が進み、安全と品質を担保する「技術と感性」を持った人材の育成拠点としても機能しています。

当社は2020年1月に一般社団法人環境共創イニシアチブが公募する「ZEBプランナー」に認定されました。ZEBの導入をめざすお客さまの相談窓口として総合的な支援を提供しています。

建設技術総合センター(千葉県成田市)
建設技術総合センター(千葉県成田市)
建設技術総合センター(千葉県成田市)
建設技術総合センター(千葉県成田市)

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)

ZEHとはNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称で「ゼッチ」と呼び、外皮の断熱性能等を大幅に向上させると共に、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅です。

日本では、「エネルギー基本計画」において、「住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、 2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現することを目指す」とされています。

※図は資源エネルギー庁HPより

ZEHには、集合住宅対象の「ZEH-M」と、戸建住宅対象の「ZEH」があります。
鉄建建設では、ZEH-M(ゼッチ・マンション)の普及に取り組んでまいります。

集合住宅におけるZEHの定義と目指すべき水準

※表は「集合住宅におけるZEHロードマップ検討委員会とりまとめ」より

当社では2023年4月1日現在、「ZEB」対象2件、「ZEH-M Oriented 」対象10件の工事を施工しています。