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2025.05.13

DX IoTと生成AIで高速道路リニューアルプロジェクトの安全管理を革新!~MODEと協業の実証実験成果~

当社とMODE, Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンマテオ、日本支店:東京都千代田区、CEO:上田 学、以下、MODE)は、高速道路リニューアルプロジェクトにおける車線規制管理の効率化を目的とした実証実験を行いました。

1.実証実験の目的

高速道路リニューアルプロジェクトの一環で進める床版取替工事は、車線規制により一般交通を確保しながら工事を実施しており、工事の安全性と効率化、交通の円滑化、地域社会への影響軽減の観点から、日々、適切な規制帯管理を行うことが重要です。

本実証実験は、現場データを一元化するIoTプラットフォーム「BizStack」と、生成AIを活用したアシスタント機能「BizStack Assistant」を活用することで、効果的な規制帯管理手法を確立することを目的として実施したものです。

▲規制帯管理の効率化のイメージ

2.実証実験の成果

① 規制帯情報の一元化による人的負荷を大幅軽減
従来、作業当日の規制帯設置の開始・終了時刻の確認は、現場常駐の規制管理者との無線または電話連絡により行っていました。そのため、規制管理者には、工事車両出入口の位置などの問い合わせが集中することがあり、人的負荷の課題がありました。今回の実証実験では、規制帯起点・終点、および工事車両出入口の保安設備位置をGPSで計測し、「BizStack」上で情報を一元化することで、規制管理者への問い合わせ回数が大幅に減り、人的負荷が軽減されました。さらに、外部サービスで提供される渋滞情報に基づき規制の判断を行えるようになったことで、担当者間の意思疎通や発注者からの問い合わせ対応がスムーズになりました。

202505_IoT_02.png▲ 左)BizStack上で一元化された車両規制帯情報 右)情報を入力する規制管理者

② アプリ連携により現場状況をリアルタイム確認
作業開始後の規制状況や渋滞状況、規制帯内で行われている作業状況を確認するために、移動時間を含め1日60分程度を要していました。地図上の規制帯の位置情報と現場に設置したカメラの映像を、「BizStack Assistant」と連携したチャットアプリで呼び出し、リアルタイムに確認できるようにしたことにより、いつでも、どこからでも現場状況を確認することができ、1日あたり60分かかっていた確認時間が3分程度と大幅に短縮しました。

iot_kousaka_04.png▲規制箇所に設置されたカメラ映像

③ 規制履歴の一括出力で報告業務を省力化
毎月の規制履歴を道路管理者に報告する際に、従来は日毎の履歴を手動で集計・記録していたため、100分程度(1日5分×20日)の時間がかかっていました。「BizStack」に実装した規制履歴の一括出力により、毎月の報告業務のための集計・記録作業が不要になり、転記ミス等なく情報の正確性も向上しました。

202505_IoT_04.png▲自動記録された規制履歴の一例

3.今後の展望

IoTと生成AIの活用により、規制帯保安設備の位置情報の可視化、規制情報記録の自動化、現場のカメラ映像をチャットアプリで呼び出す機能を実装することで、現場管理の効率化に成功しました。
今後は、位置情報とカメラ映像をシームレスに確認できるよう利便性の向上を図るとともに、現場のニーズに応じて「BizStack」上で一元化・可視化できるセンシング情報を追加することで、適用範囲の拡大をめざします。

■外部関連サイト
IoTと生成AIで高速道路リニューアルプロジェクトの安全管理を革新!~MODEと協業の実証実験成果~|PR TIMES
「BizStack」サービスサイト
「BizStack Assistant」サービスサイト

■過去の記事
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