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2026.02.06

DX 技術 新たな配筋検査手法の導入

~配筋全体のモデル化を活用した検査システムの開発~

■概要

鉄建建設株式会社(本社:東京都千代田区、社長:伊藤 泰司)は、鉄筋コンクリート構造物の配筋検査の効率化に向け、アイセイ株式会社(本社:東京都荒川区、社長:岩佐 宏一)が販売している点群処理ソフト「NuBas」を使った配筋全体のモデル化機能を活用した新たな配筋検査手法を導入しました。

■導入の経緯

構造物施工における配筋検査は、これまで複数名の社員による計測、写真撮影、帳票作成が必要となり、時間と労力を要する業務でした。近年は各種デバイスやツールなどを活用した効率化が進んではいるものの、構造物の万全な品質管理という観点から、検査ロット数が増加しがちであり、準備作業や運用面での負担が課題となっていました。
当社は「NuBas」の基本性能である点群データから①平面モデルを生成する機能、および②配筋形状から円柱や立方体などの3Dモデルを生成する機能に着目しました。これらの機能を活用し、鉄筋径に応じた鉄筋のモデル化機能と、鉄筋の配置や本数などの情報を自動で計測・数値化する機能を組み合わせることで、配筋検査業務の効率化を図りました。
また、従来の抜取検査による配筋検査では配筋全体の施工状況を記録として残すことが困難でしたが、本手法の導入により、配筋全体を3Dモデルとして施工記録に残すことが可能となりました。

■システムの概要

全体の配筋状況を把握するため、3Dスキャナによる計測(外業)をした後、NuBasでのデータ処理(内業)を行います。(図-1)

P-1.PNG図-1 NuBas基本画面

取得したデータを取り込んだ後、点群データから基準となる鉄筋を選択することで鉄筋径を抽出し、実際の配筋状況に即した3Dモデルを作成します。
本手法により、鉄筋径、本数、間隔(ピッチ)、重ね継手長、かぶり厚さといった項目の検査が可能となります。(表-1)(図-2,3,4)

T-1.png表-1 検査可能項目

鉄筋径および間隔については、モデル作成時に入力した設計値・規格値を参照し、規格値から外れたものは着色表示(図-5)(表-2)します。また、かぶり厚さについては、設計面との差をカラーマップで可視化します。(図-4)
これにより、配筋全体の出来形を視覚的かつ直感的に把握することが可能となります。

P-2.png図-2 鉄筋径、本数、間隔 抽出イメージ            図-3 継手部 抽出イメージ

P-3.png  図-4 鉄筋かぶり厚さのカラーマップ表示         図-5 規格外モデルの着色イメージ

T-2.png表-2 規格値外モデルの着色パターン

■今後の活用に向けて

今回の新たな配筋検査手法の導入により、配筋検査業務に要する人員の削減が可能となりました。今後は、配筋状態によって確認が困難となる箇所についても、適切なタイミングでの3Dスキャンを実施することで、課題の解消を図っていきます。
点群処理から計測データの数値化まで一貫して行うシステムについては、今年度中の完成を見込んでおり、今後は全国の現場への導入を順次進めていく予定です。また、システム内における各種操作の自動化や分業化についても取り組み、業務効率化と品質向上の両立を目指してまいります。

本開発は、東京大学大学院工学系研究科「i-Constructionシステム学」 寄付講座との共同研究で行っております。
(参考)寄付講座HP:https://www.i-con.t.u-tokyo.ac.jp/

■外部関連サイト
【鉄建建設株式会社】新たな配筋検査手法の導入|PR TIMES

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