TECHNOLOGY INTRODUCTION

鉄道プレキャスト高架橋

高架橋を最短5日で構築~

概要

鉄道高架橋の構築では、これまで現場打ちのRC構造が広く採用されてきましたが、施工に時間を要することや、現場作業の負担が大きいことなどが課題となっていました。
また、プレキャスト部材を活用して現場作業の効率化や工期短縮を図る工法も提案されてきましたが、部材重量の大きさや継手部施工の複雑さなど、さらなる改善が求められていました。
こうした課題に対応するため、当社はJR東日本コンサルタンツ株式会社と共同で、「鉄道高架橋プレキャスト工法」を開発しました。

特長

① フルプレキャスト部材の活用により、現場作業を大幅に軽減します。
② 独自に開発した継手構造により、基礎と柱、柱と梁の接合作業を簡素化し、部材を容易に架設できます。
③ 継手構造は製作・施工誤差を吸収できる構造で、架設順序にも柔軟に対応できます。
④ 特殊な材料や施工技術を必要とせず、効率的に高架橋を構築できます。
⑤ 従来の場所打ち工法と比べて、大幅な工期短縮が期待できます。





採用技術

本工法には以下の技術を用いております。

Ⅰ 鋼管拘束型鉄筋継手

基礎と柱の接合部に採用され、複数の鉄筋を適切な間隔で重ね、鋼管で拘束することで継手の強度を確保します。 施工手順は以下の通りです。
①    基礎部に定着用鉄筋と継手用鋼管を設置
②    柱部材を建て込む直前に鋼管内にグラウトを充填
③    柱部材から突出した鉄筋を鋼管内に挿入して接合
この技術により、機械式継手等を使用せず、間詰めコンクリート等も必要なく、柱部材1本の建て込みが短時間で完了します。

左)基礎・柱接合部イメージ図
右)柱架設状況



グラウト充填状況
基礎・柱交番載荷 実験状況

Ⅱ閉合鉄筋継手

柱側面から突出したコの字鉄筋と、梁端部から突出したコの字鉄筋を重ね合わせることで、梁部材を垂直方向から架設可能にします。さらに、以下の特徴を有しています。
①    直線部の重ね継手長を鉄筋径の2倍以上確保することで継手性能を確保でき、接合部を極限まで縮小できます。
②    鉄筋の重ね継手部分で施工誤差の吸収が可能です。
③    柱部材に仮設ブラケットを設置することで足場や支保工の設置が不要となります。
この技術により、梁部材1本の建て込みを短時間で完了します。

左)柱・梁接合部イメージ図
右)梁架設イメージ図



梁架設状況
柱・梁交番載荷試験状況

以上の技術を用いプレキャスト部材による新たな高架橋構築工法を開発しました。

【施工実績】

発注者:東日本旅客鉄道株式会社東京建設プロジェクトマネジメントオフィス
工事名:羽田空港アクセス線八潮工区建設
当社が施工中の上記工事(東京都品川区)において、プレキャスト部材を用いた高架橋の現場見学会を2日間にわたり開催しました。
見学会には、鉄道総研、鉄道事業者、設計コンサルなど、多くの業界関係者が参加しました。見学者の皆さまは、柱接合部のグラウト充填状況や部材の架設状況を間近で確認し、施工手順や技術の特長について理解を深めました。また、担当者の説明を受けながら、質疑応答を通じた活発な意見交換が行われました。

▲見学会の様子



▲PCa 柱建込状況

PCa 梁架設状況