TECHNOLOGY INTRODUCTION

SWORD(ソード)工法

線路上空建物の工期短縮施工法

概要

立川駅改良工事では、計10線の線路上空に建築物が計画されており、さらに、3方を既設建物、コーンコース、モノレールに挟まれ作業スペースもかなり狭隘な条件でした。また、線路上空の鉄骨架設はき電停止間合いの90分程度でしか行えず、工期・経済性の面からも改善方法が望まれていました。そこで、鉄骨建て方を発進構台で行い、線路上空へ、線路と直交方向に順次スライドさせるSWORD(ソード)工法が採用され、線路上空作業が激減しました。

特長

  • スライド時は、下部構造物に設置したガイド装置で中小地震に対応し、列車運行時には上部構造物と下部構造物をピンで固定することで、大地震に対応でき、地震時の安全性を確保します。
  • スライド装置は、油圧ユニットポンプ吐出量、荷重計及び変位計の管理値を制御することで、総合精度として2mm以内(ジャッキ間のスライド距離誤差)で制御可能な装置を開発し採用しています。
  • 支承にはMCナイロンと潤滑剤を用いることで、滑り面に3mm程度の段差がある場合でも摩擦係数は0.1以下を確保しています。
  • ホーム屋根の上部で構造物を構築するため、ホーム屋根撤去作業を先行させる必要がありません。また、仮屋根は発進構台部分だけの最小限で良いため、き電線等の支障移転工事も繰り返し行う必要はなく、経済的です。

川崎駅構内平面と断面 川崎駅改良工事におけるSWORD(ソード)工法の実施写真