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八ッ場ダムが完成、本格運用が開始されました

国土交通省関東地方整備局が群馬県長野原町で建設工事を進めてきた八ッ場ダムで、4月1日、ダムの運用が開始されました。(施工者:清水建設・鉄建建設・IHIインフラシステム)


20200319dam.JPG▲貯留を開始した八ッ場ダム(2020年3月撮影)

<八ッ場ダム本体工事の主な出来事>
2016年6月 コンクリート打設開始
2019年3月 コンクリート打設完了
2019年10月 試験湛水開始、台風19号による利根川洪水被害
2020年3月 試験湛水完了、貯留開始 
2020年4月 運用開始


■急速施工で工期短縮、確かな品質で貯留開始も前倒し


100万㎥におよぶ本体工事のコンクリート打設では、巡航RCD工法による急速施工を採用し、約3年の短期間で堤体を完成させました。

貯水位を上昇・下降させてダム提体および貯水池周辺の安全性を確認する試験湛水は、3月9日に無事に終了しました。暖冬による水不足の懸念から、今夏に開催予定(延期)の東京五輪・パラリンピックに向けた水資源の確保のため、翌日から前倒しで貯留が開始されました。


■台風19号 利根川洪水被害を振り返る


八ッ場ダムは、2019年10月1日に試験湛水を開始して間もない12日に『令和元年台風19号』と対峙しました。 台風による雨はわずか1日あまりで、貯水池内に約7,500万tの流入があり、54mもの水位上昇をもたらしました。それでも八ッ場ダム堤体はびくともせず貯水池内の土砂崩れ等の災害も発生しませんでした。 利根川上流ダム群の連携効果に加えて、貯水がほとんどない状態であったことも幸いし、首都圏をはじめとする利根川下流域の洪水被害の軽減に大きく寄与したことで、その貯水能力が示された形となりました。『国土の安全安心確保は、土木技術者が担うべき大事な役目である』を再認識させられる出来事でもありました。


20191001dam.JPG▲試験湛水前(2019年10月1日撮影)
20191000dam.jpg▲台風19号に耐えた八ッ場ダム


利根川上流9ダムの常時満水容量は4億6,163万㎥で、八ッ場ダムの運用開始により5億5,163万㎥に増量する見込みです。 地域の方々のみならず首都圏からも永く愛される『八ッ場ダム』、『八ッ場あがつま湖(=公募により決定したダム湖名称)』になってほしいと願っています。